こんにちは。訪問いただきありがとうございます。ライフスタイルの知恵袋、運営者のユッタリです。
今日は、トイレと洗面所が一緒の間取りにするかどうか、迷っているあなたと一緒に考えていきます。洗面所とトイレ一体型や洗面所一体型トイレは、省スペースで便利そうな反面、「本当に快適?」「将来も困らない?」と不安になりやすいところですよね。
このページでは、トイレと洗面所が一緒の間取りのメリット・デメリット、賃貸でのリアルな使い心地、3点ユニットバスやアメリカンセパレートとの違い、バリアフリーとの相性、注文住宅やリノベで洗面所を通るトイレにする場合の考え方まで、具体的に整理していきます。
読み終わるころには、「自分たちの暮らしなら、このくらいの広さで、こんな形のトイレと洗面所が一緒の間取りが良さそう」と、イメージがかなりはっきりしているはずです。気になるところから、ゆったり読んでみてくださいね。
チェックリスト
- トイレと洗面所が一緒の間取りの基本パターンと名前の違いが分かる
- メリット・デメリットと、向いている人・向かない人の判断軸が分かる
- アメリカンセパレートや3点ユニットバスなど具体的なレイアウトのイメージが持てる
- 匂い・衛生面・収納などの不安を減らすための実践的な対策方法が分かる
コンテンツ
トイレと洗面所が一緒の間取りの基礎知識
まずは、トイレと洗面所が一緒の間取りがどんな形なのか、呼び方や種類、一般的なメリット・デメリットをざっくり押さえていきます。ここを押さえておくと、自分たちがイメージしているのが「ただの洗面所とトイレが一緒」なのか、「洗面所を通るトイレ」なのか、「洗面所とトイレ一体型+お風呂の3点ユニットバス」なのか、整理しやすくなりますよ。
サニタリールームと間取りの考え方

トイレと洗面所をどう組み合わせるかで、家の使い勝手はガラッと変わります。まずは、代表的なタイプを知りながら、自分の生活に合う形をイメージしていきましょう。ここから紹介する4つのタイプを押さえておくと、後の間取り検討がぐっとラクになります。
一体型サニタリールームとは?
洗面所とトイレが同じ空間にまとまったタイプ。
洗面、トイレ、脱衣、ランドリーが1つに収まるため、コンパクトでも使いやすい「水まわりのハブ」になります。省スペースにしたい住まいでよく採用される形です。
洗面所を通るトイレとは?
洗面所の奥にトイレの個室があるパターン。
動線が短くなるのが特徴で、玄関から近い場所に配置すると「帰宅後の手洗い」がスムーズになります。洗面所とトイレは別室ですが、同じゾーンとして設計されることが多いタイプです。
3点ユニットバスとは?
トイレ・洗面・浴室が1室にまとまったホテル型スタイル。
賃貸住宅でよく見かけますが、海外風のアメリカンセパレートやヨーロピアンセパレートの考え方にも通じる、コンパクトで合理的なレイアウトです。
トイレ横に洗面台を置くスタイルとは?
トイレは独立個室のまま、すぐ隣に洗面台を設置する形。
同室ではありませんが、「トイレ内の小さな手洗い器はいらない」「洗面所でまとめて洗いたい」という人に向いています。一体型サニタリーに近い使い心地を得られるのが特徴です。
サニタリールームの形はいくつかありますが、最終的に大切なのは、動線・プライバシー・収納・匂い対策・掃除のしやすさの5点です。これらを基準に比べていくと、自分の生活に合うスタイルが見つけやすくなります。
トイレと洗面所が一緒のメリット
トイレと洗面所を一緒にするかどうか、まずは「いいところ」をしっかり整理しておきたいですよね。ここでは、限られた面積を有効活用したい人や、掃除や手洗いをラクにしたい人、おしゃれなサニタリールームに憧れている人に向けて、一体型ならではの具体的なメリットをかみ砕いてお伝えします。
他の部屋を広くできるスペース効率
一番イメージしやすいのが、スペース効率の良さです。
トイレと洗面所をバラバラの部屋にすると、その分だけ壁やドアが増えます。すると廊下も必要になり、どうしても面積を圧迫してしまうんですよね。
一体型にすると水まわりのゾーンをぎゅっとまとめられるので、同じ延べ床面積でも、リビングや寝室、収納にまわせるスペースが増えます。
特にマンションやコンパクトな注文住宅では、「1畳でもいいからLDKを広くしたい」「収納を少しでも増やしたい」というケースが多いので、一体型サニタリーはかなり相性がいい間取りといえます。
手洗いと掃除をまとめて時短できる
トイレ後にすぐしっかり手洗いができるのも、一体型の大きなメリットです。
トイレ内の小さな手洗い器をなくして、その代わりに洗面台でしっかり石けん手洗い、という運用にしてしまえば、設備もシンプルになります。タンクレストイレでも、別途手洗い器を増設する必要がないので、省スペースにもつながります。
さらに、掃除の時短効果も見逃せません。
トイレと洗面所が別々だと、床拭きや換気、照明まわりの掃除をそれぞれの部屋でやる必要がありますが、一体型なら「水まわり全部を一度に掃除」しやすくなります。洗剤や道具も一か所に置いておけるので、出し入れの手間も減ります。
おしゃれなサニタリールームを作りやすい
トイレと洗面所が一緒だと、デザインの自由度もグッと上がります。
例えば、床と壁を同じタイルでそろえたり、ガラスのパーテーションでゆるくゾーニングしたりと、「ホテルみたいな一体型サニタリールーム」をつくりやすくなります。
照明も、洗面・トイレ・収納をまとめて計画できるので、間接照明でほんのり照らす落ち着いた空間にしたり、鏡まわりだけ明るくしたりと、演出の幅も広がります。
設備をばらばらに配置するよりも、ひとつの“サニタリー空間”として考えたほうが、トータルコーディネートしやすいのが一体型の強みです。
トイレと洗面所が一緒の間取りは、「スペース効率が良く、動線がシンプルで、おしゃれにしやすい」スタイルです。掃除や換気、照明もひとまとめにしやすく、ドアや段差を減らしやすいため、将来のバリアフリーや介護スペース確保の面でも有利です。コンパクトな住まいでも、水まわりの使い勝手と見た目の両方を大事にしたい人には、検討する価値の大きい選択肢だといえます。
トイレと洗面所が一緒のデメリット
一体型は便利な反面、「ここちょっと気になるかも…」というポイントもハッキリあります。あとからモヤモヤしないためにも、代表的なデメリットをいったん整理しておきましょう。このあと、特に多い「匂い・衛生面」「同時利用のしづらさ」「細かい使い勝手」の3つに分けてお話ししていきます。
匂いと衛生面への心理的な抵抗感
いちばんよく聞くのが、「匂いが気になる」「顔を洗ったり歯を磨く場所とトイレが一緒なのは、どうしても気持ち悪い」という声です。
家族だけならまだしも、来客を案内するときに、歯ブラシやタオル、ドライヤーなど生活感のあるものを全部見せることになるのも、ちょっと気になりますよね。
また、トイレの匂いがタオルやバスマットに移っていないか、飛び散りが歯ブラシにかかっていないか…と、気になり始めるとキリがないのも一体型あるあるです。心理的なハードルが高いタイプの人にとっては、ここが一番のデメリットになりやすいところです。
同時に使えないことで起きるストレス
次に問題になりやすいのが「同時に使えない」ストレスです。
誰かがトイレに入っているあいだ、洗面所もまるごと使えなくなってしまうので、家族が多いほど朝の身支度ラッシュで渋滞しがちです。
・トイレ中だから歯磨きができない
・洗顔しているから、トイレを我慢しないといけない
・お風呂上がりの着替え中で、トイレに入りづらい
こういう小さなストレスが積み重なって、「やっぱり別にしておけばよかった…」という後悔につながるパターンも少なくありません。特に共働き家庭や子どもが思春期の家族では、時間帯がかぶりやすいので要注意です。
マット類・湿気・設備選びに手間がかかる
一体型にすると、バスマット・トイレマット・洗面マットが同じゾーンに集まるので、置き方を工夫しないと足元がごちゃつきやすくなります。動線上にマットが重なっていると、見た目もごちゃっとしますし、洗濯物も一気に増えがちです。
さらに、お風呂と同じ空間の場合は、湯気の影響で鏡の曇りや湿気も増えます。カビ対策や掃除の手間を考えると、床材や壁材はどうしても「防カビ・防汚・拭き取りやすさ優先」で選ぶ必要が出てきます。
匂いや衛生面の対策としては、あくまで一般的な目安ですが、たとえばこんな工夫が代表的です。
- 換気扇は24時間の弱運転+使用時だけ強運転できるタイプにする
- トイレ用と洗面用でタオルの位置をしっかり分ける
- 歯ブラシや電動シェーバーは扉付き収納にしまっておく
- 床・壁は防カビ・防汚性が高く、拭き取りやすい素材を選ぶ
トイレと洗面所が一緒の間取りは、匂い・衛生面への不安、同時に使えない不便さ、マットや湿気対策のひと手間など、どうしても気を付けたいポイントがありますが、工夫次第でかなり軽減できる部分もあるので、「何となく不安だからやめる」ではなく、自分たちの家族構成や生活リズムと照らし合わせて検討するのが大事です。デメリットをしっかり把握しておくことで、後悔の少ないサニタリールーム計画に近づけます。
向いている人向かない人の違い
| 向いている人 | 向かない人 |
|---|---|
| 一人暮らし・二人暮らし中心 | 子ども含めた家族人数が多い |
| 来客は多くない・親しい人が中心 | 来客が多く、トイレをよく貸す |
| 3点ユニットバスや海外のサニタリーに慣れている | トイレと洗面所は絶対別が良い価値観 |
| 間取りをコンパクトにまとめたい | 大家族で朝夕の身支度が重なりやすい |
| 掃除や片付けはこまめにできるタイプ | 片付けが苦手で洗面所が散らかりがち |
メリット・デメリットを見てきて、「結局うちには合うの?合わないの?」と気になってきた頃かなと思います。ここでは、家族構成や性格のタイプ別に、トイレと洗面所が一緒の間取りが向いているケース・避けたほうがいいケースを整理していきます。自分の家族をイメージしながら読んでみてください。
相性がいいのは少人数でおおらかなタイプ
トイレと洗面所が一緒の間取りと相性がいいのは、ざっくり言うと「少人数世帯」かつ「匂いや生活感にあまり神経質でない人」です。
一人暮らし・二人暮らしのカップルで、賃貸の一体型サニタリーに住んでみたら「思ったより快適だった」「掃除がラクでいい」という声は本当に多いんですよね。
同時に使う人数が少なく、プライバシーのハードルもそこまで高くない場合は、メリットのほうが勝ちやすい間取りといえます。
向いていないのは人数が多くプライバシー重視の家庭
一方で、小学生〜思春期の子どもがいる家庭や、祖父母を含めた3世代同居など、家族の人数が多い暮らしでは、トイレと洗面所を分けておいたほうがストレスが少ないことが多いです。
特に年頃の娘さんがいる場合、「お風呂上がりにゆっくりスキンケアやメイクをしたい人」と「今すぐトイレに行きたい人」がバッティングしやすく、ちょっとしたイライラの火種になりがちです。プライバシーへの意識が高くなる時期ほど、サニタリーは分けておいたほうが穏やかに過ごしやすいですね。
最終的な判断の分かれ目として一番わかりやすいのが、「家族全員の平日朝の動き方」です。
起きる時間・トイレに行く時間・歯磨きやメイクの時間・出発時間…これが同じ1〜2時間の中にギュッと詰まっている家は、一体型だと混雑しやすくなります。
逆に、起床時間がばらけていたり、リモート勤務やシフト制で通勤時間がずれている家庭なら、トイレと洗面所が一緒でも渋滞しにくいケースが多いです。
注文住宅と賃貸の失敗例

次に、トイレと洗面所が一緒の間取りに限らず、水まわり全体でよくある「やってみて後悔した…」というパターンを、注文住宅と賃貸それぞれの視点からまとめておきます。
注文住宅・リノベでありがちな後悔
- 2階建てなのにトイレが1か所だけで、朝と夜に大渋滞
- トイレや洗面所が玄関から遠く、子どもの手洗い動線が悪い
- 洗面所が脱衣所と一緒で狭く、家族がお風呂中は使いにくい
- 洗面所を通るトイレにしたら、来客にトイレを貸しづらくなった
- 匂い・音がリビングや寝室に近くて気になる
トイレと洗面所が一緒の間取りにしたケースでは、「匂い対策や仕切りをサボった」「収納を作らず生活感が丸見えになった」あたりがよく聞くポイントです。おしゃれさ優先で仕切りを減らしすぎると、現実の暮らしとのギャップが出やすいですね。
賃貸での「洗面所とトイレが一緒」あるある
- 3点ユニットバスで、バスマットやトイレマットをどう置くか迷う
- タオルや歯ブラシの置き場が狭く、整理しないとすぐごちゃつく
- トイレ用と洗面用の収納を分けないと、何となく「汚い」感じがする
- 換気扇の性能が弱く、入浴後の湿気とトイレの匂いがこもりがち
賃貸の場合は、構造そのものを変えるのが難しいので、防カビカーテンやロールスクリーン、突っ張りラックなど、原状回復しやすいアイテムで工夫するのが基本になります。匂いや衛生面の不安も、「物の置き場を決める」「毎日のミニ掃除を習慣化する」だけでかなり変わってきますよ。
なお、リフォーム費用や設備のグレードは、地域や施工会社、建物の構造によって大きく変わります。金額の相場はあくまで一般的な目安と考えて、正確な見積もりは必ず工務店やハウスメーカーなどの専門家に相談してくださいね。
トイレと洗面所が一緒の間取りの実例と注意点
ここからは、トイレと洗面所が一緒の間取りの具体的なレイアウトや、おしゃれな実例に近づけるためのポイントを見ていきます。アメリカンセパレート風の間取りや3点ユニットバス、バリアフリーを意識した設計、匂い対策や仕切りの工夫など、「こうすると失敗しにくいよ」というポイントをギュッと詰めて紹介していきますね。
アメリカンセパレート間取り実例
まずは、洗面所とトイレが一緒の間取りの代表格ともいえる、アメリカンセパレート風のレイアウトから。ここでは、「サニタリールームをひとつの大きな空間としてとらえ、ゆるくゾーニングする」イメージです。
ケース1:夫婦二人暮らしのワイドサニタリー
よくあるのが、洗面台・トイレ・洗濯機・収納を1列に並べたワンウォール配置。幅2〜2.5mほどの壁面に、左から洗面台、その横にトイレ、さらに洗濯機と収納棚…というように、横一列に並べるパターンですね。
- 洗面台とトイレの間に腰壁や半透明のガラスパネルを入れて、視線だけカット
- 床は同じタイルやクッションフロアで揃えて、空間を広く見せる
- 天井はダウンライト+鏡上のブラケットライトで、顔まわりを明るく
このパターンは、夫婦二人暮らしや、お子さんが独立した後のリノベーションにも相性が良いです。ドアが一枚で済むので、スペース効率も◎来客時は、トイレ側だけロールスクリーンでサッと隠す、という運用もできます。
ケース2:洗面所を通るトイレ+独立したお風呂
もうひとつ人気なのが、玄関→洗面所→トイレという順番で並べる間取り。いわゆる「洗面所を通るトイレ」です。玄関近くに手洗い兼用の洗面所を置き、その奥をトイレにすることで、帰宅後の手洗い動線とトイレ動線をまとめる考え方ですね。
メリットは、
- 玄関から近いので、子どもの「ただいま手洗い」が習慣化しやすい
- トイレ内に手洗いを作らなくても、しっかり洗える
- 廊下を減らせて、他の部屋を広くできる
一方で、来客にトイレを案内するときに洗面所が必ず見えるというデメリットもあります。洗濯物やスキンケア用品などが散らかりやすいゾーンなので、収納計画はいつも以上にしっかりしておきたいところです。
おしゃれ3点ユニット実例

賃貸でよく見かける3点ユニットバスも、工夫次第でぐっとおしゃれに、そして使いやすくすることができます。「洗面所とトイレが一緒なんて絶対ムリ」と思っていた人が、意外と快適に暮らしているケースも多いんですよ。
ポイント1:色を3色までに絞る
3点ユニットバスはどうしても狭いので、色数を絞ることが最重要です。
- ホワイト(ベース)
- グレー or ベージュ(床や小物)
- 木目 or 黒(アクセント)
くらいに抑えておくと、ホテルライクな落ち着いた印象になります。タオル・バスマット・トイレマット・収納ボックスの色も揃えると、「洗面所とトイレが一緒でごちゃごちゃ」という印象がかなり減ります。
ポイント2:ゾーニングはカーテンとラックで
3点ユニットバスの場合、壁を増やすことはできませんが、シャワーカーテンや突っ張りラックで「見え方」だけゾーン分けするのがおすすめです。
- 浴槽側とトイレ側の間にシャワーカーテンを設置して、水はねをガード
- 便器上に突っ張りラックを付けて、トイレットペーパーや掃除道具を収納
- 歯ブラシや化粧品は、トイレから離れた壁側のラックにまとめる
こうすることで、「洗うゾーン」と「トイレのゾーン」が視覚的に分かれ、衛生面の心理的なモヤモヤも和らぎます。
ポイント3:匂いと湿気は換気+ミニ掃除で
3点ユニットバスに限らず、洗面所とトイレが一緒の空間では、換気扇の常時運転と毎日のミニ掃除がいちばん効きます。
- お風呂上がり〜30分は換気扇を強で回す
- トイレ使用後は便ふたを閉めて流し、窓や換気扇で空気を入れ替える
- 床はマットを増やしすぎず、ウェットシートでサッと拭ける状態にしておく
匂いやカビ対策用の洗浄剤はたくさんありますが、成分や使い方によっては体質に合わないものもあります。使用前には必ずパッケージや公式サイトの説明をよく読み、気になる場合は専門家に相談してから取り入れてくださいね。
バリアフリー視点で考えるトイレと洗面所
トイレと洗面所を一緒にすると、バリアフリー設計との相性が一気に良くなります。将来の介護や高齢期を少しでもラクにしたいなら、「今の快適さ」とあわせて考えておきたいポイントです。
段差ゼロと引き戸でつまずきを減らす
まず優先したいのが、つまずきや開け閉めのしづらさを減らすことです。
洗面所・トイレ・廊下の床はできるだけフラットにそろえ、敷居や小さな段差も可能な限りなくしておくと安心感が違います。ドアは開き戸より、引き戸やアウトセット引き戸のほうが力もいらず、車いすや杖でも動きやすいです。
洗面所とトイレを別にする場合でも、ドアが増えるとその分だけ負担も増えます。将来の介助も視野に入れるなら、サニタリールームを1室にまとめて、「引き戸1枚で出入りできる」構成も検討してみてください。
ドア前と室内のスペースに余裕を持たせる
意外と見落としがちなのが、トイレドア前と室内のスペースです。
車いすや歩行器を使う可能性があるなら、ドア前には回転できるだけのゆとりをとり、トイレ内も便器の前後左右に少し余裕を持たせておくと、向きを変えたり介助したりしやすくなります。
「今はちょっと広いかな?」くらいでも、将来の安心材料になることが多いですよ。
手すりとひざ入れで立ち座りを助ける
次のポイントは、立ち座りと姿勢のラクさです。
トイレ横や洗面台の近くにL字・I字の手すりをつけておくと、ふらつきやすい方でも力をかけやすくなります。洗面台は、車いすがそのまま入れるひざ入れタイプにしておくと、イスに座った姿勢でも顔を洗ったり歯を磨きやすくなります。
介助者1人+利用者1人が一緒に入っても動き回れるだけの回転スペースがあると、介護のしやすさも大きく変わります。
バリアフリーの正解は、年齢や体の状態、介護のスタイルによって変わります。
ここで挙げたポイントはあくまで目安なので、実際の改修や新築計画では、建築士や医療・介護の専門家と必ず相談しながら進めてください。今の暮らしやすさと将来の安心、その両方をバランスよく叶えるためにも、プロの視点をうまく借りていくのがおすすめです。
仕切りと収納で匂い対策
最後に、多くの方が気になる「匂い」と「生活感」を減らすための、仕切りと収納の工夫をまとめておきます。洗面所とトイレが一緒でも、おしゃれで清潔感のある空間は十分つくれます。
仕切りの選び方:カーテン・ロールスクリーン・パーテーション
大がかりな工事をしない前提で、使いやすい仕切りはこの3つです。
- シャワーカーテン:水はねガードに最適、防カビタイプだと安心
- ロールスクリーン:見た目スッキリ、匂い・視線の遮断に強い
- パーテーション:自立式でレイアウトを変えやすい
仕切り選びの3つのチェックポイント
- 設置場所の寸法をメジャーでしっかり測る
- 水がかかりやすいところは防水・防汚・防カビ仕様を優先
- インテリアに合わせて、白・グレー・木目など色を決めてから探す
賃貸の場合は、天井や壁に穴を開けない突っ張りポール+カーテン、突っ張り式ロールスクリーンなどが便利です。洗面所とトイレが一緒の賃貸でも、視線だけでも区切れると気持ちがかなり違いますよ。
収納計画:見せるものと隠すもの
匂いや衛生面をすっきり見せるには、「見せる収納」と「隠す収納」を分けるのがコツです。
- タオル・ディフューザー・観葉植物など「見せてもOKなもの」:オープン棚やニッチへ
- トイレットペーパーのストックや洗剤、掃除用具など「生活感が強いもの」:扉付きラックや引き出しへ
- 歯ブラシ・シェーバー・メイク用品:トイレから少し離れた位置の扉付き収納にまとめる
トイレ洗面所一体の空間だと、ついあれこれ床に置きがちですが、床をなるべく「何も置かない」状態にするほど掃除が楽で匂いも出にくくなります。掃除のたびに物をどかすのは面倒なので、壁面ラックや突っ張り棚をうまく使ってみてください。
換気と日々のメンテナンス
仕切りと収納を整えたら、最後は換気と日々のメンテナンスです。
- 換気扇はできれば24時間弱運転にして、空気を循環させる
- 便器まわりのコーキングや床の目地は、月に1回くらい状態をチェック
- 週末に5分だけ「床と便器まわりを拭く日」を決めて習慣化
ここまでできれば、トイレと洗面所が一緒でも、匂いや衛生面で大きく困ることはかなり減らせます。「一気に完璧に」よりも、ムリなく続けられる習慣を1つ足していくくらいのつもりで始めるのが長続きのコツです。
ハウスメーカー相談を成功させるコツ
トイレと洗面所を一緒にするか迷ったら、図面を眺めるだけで悩まず、ハウスメーカーを「相談相手」として使うのがおすすめです。ポイントさえ押さえれば、打ち合わせのたびに間取りがどんどん自分たち仕様になっていきますよ。
家族の暮らしとNG条件を書き出す
最初にやることは、「うちの暮らし」を言葉にすることです。
家族の人数、朝と夜の動き、来客の頻度、匂いや音への敏感さ、バリアフリーへの意識などをメモしておきましょう。
同時に「洗面所とトイレ一体は思春期の子どもが困りそう」「来客に洗面台まわりは見せたくない」など、絶対に避けたい条件も書き出しておくと、提案のズレを防げます。
間取りパターンをいくつか比較する
「一体型がいいです」だけで終わらせず、必ず複数案を出してもらいましょう。
たとえば、一体型サニタリー、洗面所の奥にトイレ個室、トイレ個室+隣に洗面台、水回りをまとめる案と分散させる案など。
図面だけでイメージしづらい場合は、実例写真やモデルハウスも見せてもらい、「ここは好き・ここは微妙」と素直に伝えるのがコツです。
収納・匂い・バリアフリーも一緒に確認する
サニタリーは、間取りより細かい使い勝手で後悔しがちです。
打ち合わせでは、トイレットペーパーやタオルの収納場所、換気扇の性能、防水・防汚の床や壁、来客からの見え方までセットで質問しておきましょう。
あわせて、段差の有無、引き戸の採用、将来の手すり設置などバリアフリーの話もしておくと、長く使いやすい計画になります。
ハウスメーカーと一緒に「うちの正解」を探す
トイレと洗面所まわりに絶対の正解はありません。
家族の動き方と本音の優先順位を共有しながら、「今の暮らし」と「将来の変化」の両方に合う形を、ハウスメーカーと一緒に作っていくイメージが近いです。
もし積水ハウスで注文住宅を考えているなら、少しだけお得につくれる可能性がある「オーナー紹介ルート」も覚えておいて損はありません。
WEBマーケティングにも詳しく、現役の積水ハウスオーナーでもある私の知り合いに、「株式会社リバティアース」の北川晴夫さん(ハルさん)がいます。ハルさん経由で積水ハウスを紹介してもらうと、建物本体価格が3%前後、場合によってはそれ以上の割引になるケースもあると言われています(地域・建物・時期によって変わるため、あくまで目安として考えてください)。
さらに、ハルさんを担当していた積水ハウスの店長からも「北川さんの紹介だから」ということで、各地域の担当者にできる範囲で頑張ってもらえるよう、裏側からプッシュしてもらえるルートになっています。割引率や条件は必ずご自身で確認のうえ、最終的な判断は積水ハウスの担当者と相談してくださいね。
このオーナー紹介ルートを使うときの大事なポイントは、積水ハウスに「最初に」問い合わせをする前に動いておくことです。資料請求・展示場への来場予約・WEBからの問い合わせなど、ファーストコンタクトの前に紹介ルートを通しておくことで、条件面の相談もしやすくなり、店長からのプッシュも最大限効きやすくなります。
具体的には、下記のリンク先フォームから必要情報を入力し、
紹介コード「NU3883」を必ず記入してください。
このコードが入っていることで「当サイトからの紹介」であることが伝わり、割引の相談や担当店長からのサポートもしてもらいやすくなります。
少し手間でも、こうした相談ルートも含めて丁寧に詰めておくと、住んでからの「こうしておけばよかった…」をかなり減らせますし、同じ内容でも条件面で得をできる可能性もあります。
トイレと洗面所が一緒の間取りの選び方まとめ
・将来、介護が必要になる可能性を考えておく
・朝の時間帯にトイレ・洗面所を同時に使う人数をイメージする
・夜の入浴・洗面・トイレの動線を具体的に想像する
・トイレを来客に貸す頻度をざっくり把握する
・匂い・音・衛生面への許容度を家族で共有する
・掃除や片付けを「こまめ派」か「まとめて派」か確認する
・少人数世帯なら一体型のメリットが大きいか検討する
・家族が多く朝が混雑する家庭は分離案も真剣に考える
・完全一体型サニタリーのパターンを一度イメージしてみる
・洗面所を通るトイレ案を、他の案と比較してみる
・トイレ個室+隣に洗面台のスタイルも候補に入れる
・家族全員が一番ストレスなく使えそうな案を話し合う
・間取りやバリアフリー、費用面は専門家に必ず相談する
・設備の安全性や条件は公式サイトや資料で最終確認する